今回は
①クイック選択ツールを使っての切り抜きのメリット・デメリット
②クイック選択ツールを使って画像を切り抜く方法
③向いている被写体・向いていない被写体
についてご紹介します。
※ここでは切り抜きの方法をご紹介するのですが、
一般的に切り抜きといわれる作業は
「まず選択範囲の作成を行い、作成した選択範囲を切り抜く」
という工程をひとまとめにしたもののことを指します。
そのため以下で選択範囲の作成方法についても何度か触れると思いますが、
これは切り抜き作業を行う前準備だと認識いただき、ご覧ください。
このページの内容
クイック選択ツールの切り抜きのメリット・デメリット
メリット
初心者でも扱いやすい
クイック選択ツールは、基本的に切り抜きたい被写体をなぞるだけの簡単操作であるため、
初心者の方でも扱いやすいツールです。
切り抜きたい被写体を
なぞるだけ!
スピーディに選択範囲の作成が可能
上述した通り操作手順もシンプルなため、
すぐに選択範囲が作成できます。
デメリット
細かい部分の切り抜きが苦手
被写体と被写体ではない部分を自動的に判別して選択範囲を作ってくれるのですが、
選択の精度は低く、
以下のような選択漏れの部分が頻繁に生じてしまいます。
猫足の間の部分がうまく選択できていない。
そのため、うまく選択できなかった部分は何度かなぞりなおして追加で選択しなくてはなりません。
被写体の柄が複雑だとうまく選択できない
Photoshop上で色を判別して選択範囲を作成してくれるのですが、
被写体の柄が複雑なものはあまりうまく選択できません。
複雑な柄のため、一度なぞるだけでは被写体を選択しきれなかった。
これらのようなメリット・デメリットを踏まえて、
クイック選択ツールの実際の使い方を見ていきましょう。
クイック選択ツールを使った切り抜きの方法
選択のモードを「選択範囲に追加」にする
①「クイック選択ツール」をクリックし、
②「選択範囲に追加」を押す。この設定にすることで、既存の選択範囲に新たな選択範囲をどんどん追加することが出来るようになる。
被写体をなぞる
選択したい被写体をなぞれば簡単に半自動で選択範囲を作ってくれる。
ブラシサイズを小さくすると細部を選択しやすくなる。
「現在の選択範囲から一部を削除(Altキー)」を使って切り抜きの微調整を行う
選択したい被写体をなぞると自動で選択範囲を作ってくれるのですが、
不要な部分も選択されてしまうことがあります。
このように不要部分まで選択されてしまう。
このような場合は、「altキー」を押しながら不要部分をなぞれば、不要な選択範囲を消すことできます。
以上で選択範囲の作成は完了しました。
最後に切り抜きを行います。
作成した選択範囲で画像を切り抜く
これまでのステップで選択範囲が出来ましたので、最後にこの選択範囲を使用して切り抜きを行います。
現在は切り抜きたい被写体が選択されている状態なので、切り抜いて消す「被写体“以外”」を選択している状態に切り替えます。
被写体が選択された状態で
「ctrl(⌘) + Shift + i」または「選択範囲→選択範囲を反転」を押して、
被写体“以外”を選択した状態にします。
次に、背景を透明にする場合は
「deleteキー」を押して選択範囲を削除します。
または、背景を白く塗りつぶす場合は
「調整レイヤーを新規作成→べた塗り→白色を選択しOKを押す」という手順で背景を白く塗りつぶすことが出来ます。
以上で切り抜きは完了です。
クイック選択ツールの切り抜きに向いている被写体・向いていない被写体
向いている被写体
被写体と背景のコントラストがはっきりしているもの
こちらの画像は被写体が黒、背景が白と、
コントラストがはっきりしているため選択範囲を作りやすく、切り抜きも行いやすいです。
色が単純なもの
この赤いポストように、背景が複雑なものであっても、
被写体が単純な色のためクイック選択ツールで選択範囲を作りやすく、切り抜きも行いやすいです。
向いていない被写体
被写体と背景のコントラストがはっきりしていないもの
このような被写体だと、被写体をクイック選択ツールでなぞっても
どこまでが被写体でどこからが背景なのかをPhotoshopが判断しきれず、
選択が失敗してしまいがちです。
精密な切り抜きを行わないといけないもの
クイック選択ツールはあくまで「クイック」に選択範囲を作るためのツールですので、細部はあまり綺麗に選択できません。
そのため、精密な選択範囲や切り抜きを行う必要があるプロの現場では
使用頻度が低いツールでもあります。
まとめ
今回は「クイック選択ツールを使って画像を切り抜く方法」をご紹介いたしました。
クイック選択ツールは被写体とシチュエーション次第では非常に優れたツールですので、ぜひ機会を見極めて活用してください。
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