こんにちは、京都で活動するフォトグラファーのHinoです。平日は商業写真の撮影、休日は趣味で風景・スナップ撮影をしています。
今回は、【ガイドブックに頼らない、魅力的なロケーションの探し方】についてお話していこうと思います。
皆さんは、どこかへ撮影に行くプランを立てるとき、どんな方法でロケーションを探していますか?「観光情報サイトやガイドブックで探すけど、どこも有名でありきたりに感じてしまう…。」「もっと新鮮で面白いロケーションは無いのかな…。」
そう悩むあなたへ、今回は私が普段から実践している「ガイドブックに頼らない、面白いロケーションの探し方」を伝授しようと思います。かなりボリューミーな記事になっていますが、この記事を最後まで見て頂ければ、あなただけの面白いロケーションが必ず見つかるようになります。
では早速。
このページの内容
この記事の流れ
この記事では、魅力的なロケーション探しのために、大きく分けて4つの方法を順番に解説していきます。
Googleマップをフル活用する方法
↓
「紅葉の名所」から「青もみじの隠れ名所」を探す方法
↓
秘境や穴場を検索から見つける方法
↓
目的地への道のりでも、面白いロケーションを探す方法
このような流れで解説していきます。
Googleマップをフル活用する
ルートの検索やお店の検索などでよく使用するGoogleマップですが、ここでは一歩踏み込んだ活用方法を4つご紹介します。
※ここでは、私が普段よく行う「魅力的な神社を探す」ことを例に取り上げていきます。また、Googleの規約でマップのスクリーンショットは掲載できないため、イラストで解説いたします。
「このエリアを検索」ボタンをフル活用する!
例えば、「京都でまだ見ぬ魅力的な神社」を探したいとします。そんなときに「このエリアを検索」ボタンが非常に役に立ちます。
まず、Googleマップで魅力的な神社を探したい京都のエリアをざっくりと表示しておきます。
ここで、検索ボックスに「神社」と入力して検索します。すると、ざっくりと表示した中からいくつか神社が表示されます。
でも、「有名なところが多くて、この辺はどこも回ったことあるんだよなぁ…」となることもあるかと思います。そんなときは、一旦マップを「全く行ったことがないエリア」まで思い切ってスワイプしてみてください。
すると、画面上部に「このエリアを検索」というボタンが現れます。これを押してみましょう。
ボタンを押すと、先程まで何もなかった場所で神社が再検索され、新たに神社が表示されました!
今ご紹介した、
・検索
↓
・スワイプ
↓
・「このエリアを検索」
↓
・新たな神社を発見する
この流れを何度も繰り返すと、全く知らなかった神社と必ず巡り合うことができます。(私はこの巡り合う感覚が好きすぎて、本当に何時間もこれを繰り返したりしてしまいます…笑)
アップされている写真を確認する
ここでも引き続き、神社探しを例に解説していきます。
先ほどのステップで発見した神社の名前をクリックすると、神社の詳細情報が表示されます。そこに写真がアップされているのですが、これがかなり役立つのです。
アップされている写真は、過去にそこを訪れた人が撮った写真なのですが、地図を眺めているだけでは分かりにくい神社の詳しい状況を知ることが出来ます。「苔むした参道がいい感じだなぁ」だとか、「今は冬だけど、緑の時期はこんな感じなのね!」とか、そんな情報を収集するサンプルにしています。
「このアングル、一眼レフでしっかり撮ったらかなりかっこ良さそうだぞ…!」といったような発見もあるので、写真撮影には非常に役立つのです。
「クチコミが少ない&評価が高い」場所こそ「知られざる穴場」の可能性が高い!
引き続き、神社探しを例に解説していきます。
「クチコミの少ない場所っていうことは、面白くない場所なんじゃないの?!」と疑問を抱かれる方もおられると思いますが、答えはほぼNoです。なぜならば、あくまで「クチコミが少ない場所」かつ、「評価が高い場所」で探しているからです。
「評価が高い場所」は過去にそこを訪れて良い体験をした人がいるということ。そして、「クチコミが少ない場所」というのは、過去にそこを訪れた人自体が少ない場所なのです。
つまり、「評価が高い」+「クチコミが少ない」=「知られざる穴場」の可能性を秘めた場所と捉えることができますよね。
ここで例外として、「評価が無い」+「クチコミも無い」という場所も時々あるかと思います。
これは、「本当に誰も知らない真の穴場」かもしれません。周辺の環境などを情報収集した上で、時間と体力がある方は、「評価が無い」+「クチコミも無い」場所へ「本当に誰も知らない真の穴場」を探りに行くのも楽しいと思います。
気になった場所はすぐ「保存」しておく!
ここまでのステップで、面白い場所を見つける力はかなり身に付いたと思います。ここでは、そんな面白い場所をGoogleマップに保存しておく方法をご紹介します。
神社の詳細ページに、以下のイラストのような「保存」ボタンが表示されます。
ここを押すと、
・♡お気に入り
・🚩行ってみたい
・☆スター付き
など、保存先をいくつか選択することが出来ます。これらの項目をどれか選択すると、あなたのGoogleマップにその場所が保存され、♡や🚩や☆のマークが表示されるようになります。
つまり今後は、行きたかった場所をいつでも見返して確認することが出来るようになるのです。
「この辺でどこか行きたい場所保存してたっけなぁ?」といった感じで、現在地周辺の🚩マークなどから行きたかった場所を思い出すことが出来るのです。
ですので、行きたい!と思った場所は、すぐにGoogleマップに保存するクセをつけておきましょう。(自分専用のGoogleマップに育てていくような感覚ですね!)
そのリストが、今後の魅力的なロケーション探しの手助けとなるはずです。
「面白そうな地形」から探す!
最後に少し難易度の高い方法「面白そうな地形から探す」という方法にも触れておきます。
ここでは、土地の形状を詳しく理解するためにも、マップのモードは”航空写真モード”にしておきましょう。
マップの左下の「レイヤ」→「航空写真」と選択すると、マップが航空写真モードになります。
では実際に、私が普段撮影している京都を例に挙げてみますね。
京都といえば碁盤の目のように整った町並みが特徴的な場所。しかし、整然としすぎているため、起伏があったり大きなカーブがあるような”立体感”のある景色に巡り合いにくいのも事実です。
そのため私は、京都で「面白そうな地形」から魅力的なロケーションを探す際は、以下のようなポイントに注目してでGoogleマップを眺めます。
・山の麓(→町並みに起伏があることが多い)
・大きなカーブがある(→撮影して楽しい立体感につながる)
・細い道が入り組んでいる(→景色が単調になりにくい)
このような場所にこそ街並みの面白さが潜んでいることが多いのです。
上記のイラストのような場所がまさに、
・山の麓
・大きなカーブがある
・細い道が入り組んでいる
の条件を満たしており、魅力的に感じる町並みです。
このイラストの町は、京都の北白川仕伏町付近の町なのですが、実際にこの町で撮れた写真がこちらです。
単調な町並みでは出会えないような景色にいくつも出会えました。このように、地図を眺めて「起伏」や「カーブ」などの多い「立体感」のある町を探すのも、面白いロケーション探しの有効な方法なのです。
「紅葉の名所は、青もみじの隠れ名所」なのだ!
自分が住む地域にも、「紅葉の名所」と呼ばれる場所がいくつかあると思います。
そんな、秋に賑わう「紅葉の名所」というのは、実は「青もみじの隠れ名所」と言い換えられるのです。真っ赤に燃える紅葉も美しいのですが、いきいきとした青もみじも紅葉と同じくらい魅力的なのです。
ここまで見てくださった皆様は、今後は「紅葉の名所」=「青もみじの隠れ名所!」と脳内変換するようにしてみましょう。
なお、今回は分かりやすいように、「もみじ」を例に出しましたが、これはイチョウでも同じことが言えます。
岩戸落葉神社という、秋の「敷きイチョウ」で有名な神社があります。
私はこの景色に魅力を感じ、例年秋にだけ訪れていたのですが、ある時ふと「ここ、緑の時期も綺麗なのでは?」と思い立ち、訪れてみたところ…
苔むした境内が美しく、今まで見逃してしまっていた「緑の時期の魅力」を見つけることが出来ました。皆さんの近所にある「秋に人が増える名所」にも、緑の時期にこそ気が付く魅力があるかもしれませんね。人もまばらで落ち着く5月~9月頃、ぜひ「青もみじの隠れ名所」を堪能してみてください。
「地名+秘境」や「地名+穴場」で検索してみる!
この検索方法もよく実践していますが、ここで入力する「地名」の選び方にはコツがあります。それは、「より詳しい地名を選ぶこと」です。
例えば京都から検索したいときは、「京都 秘境」や「京都 穴場」と検索するよりも、
「亀岡市 秘境」や「福知山市 穴場」といったように、県よりもより詳しく市で検索するようにしましょう。もちろん、市よりも詳しく区や町で検索するとよりニッチな穴場に出会える確率は上がりますよ。
数年前、「地名+秘境」の検索で発見した「大岩神社」という神社。
ちなみに以前ブログでもご紹介していますので、気になる方はぜひ↓
こういう神社との出会いがあるからこそ、秘境や穴場の検索も捗ります…!
目的地への道のりも、面白いロケーション探しのチャンス
目的地が決定してからも、魅力的なロケーション探しはまだまだ終わりません。
「道のりも楽しそう」なルート選びをする!
目的地へのルートを選ぶときには最短ルートを選びがちですが、「道のりも楽しそう」なルートを選ぶことで、魅力的なロケーションにより多く出会うことができます。
例えば以下のような基準で道を選びます。
・過去に通ったことがない道
→単純に、新たな魅力的な場所に出会える確率が上がります。
・過去に「行ってみたいリスト」に保存した場所を経由できる道
→Googleマップで「行ってみたいリスト」を作成しておくことのメリットがここにも出てくるのですね。せっかく同じ方角に向かうのならば、行ってみたかった場所に寄り道していきましょう。
・距離があまり変わらないなら、「大通り」より「町なかを抜ける細い道」
→「大きな通り」は、良くも悪くも「整備されすぎている」ことが多く、魅力的なロケーションとの出会いも少なく感じます。距離が変わらないのなら、「町なかを抜ける細い道」を選ぶほうが、過去の経験上”意外な発見”があることが多いです。
これも「町なかを抜ける細い道」で発見した面白い景色の一つです。
・時間に余裕があれば、「高速道路」より「下道」を。
→「高速道路」は、目的地への最短ルートとなることが多いのでよく使いますよね。しかし、高速道路のデメリットは「魅力的なロケーション」も高速で通り過ぎてしまうというところ。道中での新鮮な出会いを探すのであれば、断然「下道」をおすすめします。
「通りすがりの景色」を見逃すな!
脇見運転をしろ!とまでは言いませんが、道中の景色にはいつも注意を払うようにしましょう。「どこか面白い場所無いかな…」と常に意識しながら移動することで、「魅力的なロケーション」は不意に見えてくるのです。
通りすがりで見つけた「ピンク」が面白い光景。移動すること自体に気を取られていたら、多分見落としてしまっていた景色です。
行きと帰りは「別のルート」で!
旅には行きがあれば必ず帰りがあります。避けては通れない「帰り道」、せっかくなので「行きとは別のルート」を選ぶようにしてみましょう。
行きと帰りを別のルートにすることは、魅力的なロケーションに出会うチャンスを2倍に増やすこととも言えます。次の旅から早速実践してみてくださいね。
最後にまとめ
Googleマップをフル活用する
・「このエリアを検索」ボタンをフル活用する!
・評価とクチコミの少ない場所こそ面白い場所の可能性大
・気になった場所はすぐ「保存」しておく!
・「面白そうな地形」を探す!
「紅葉の名所は、青もみじの隠れ名所」なのだ!
・「紅葉の名所」と聞けば「青もみじの隠れ名所だ!」とすぐに脳内変換する。
「地名+秘境」や「地名+穴場」で検索してみる!
・「地名」はより詳しくセレクトすると、魅力的な穴場に出会える確率もアップする
目的地への道のりも、面白いロケーション探しのチャンス
・「道のりも楽しそう」な場所を目的地にする!
・「通りすがりの景色」を見逃すな!
・行きと帰りは「別のルート」で!
おわりに
今回の【ガイドブックに頼らない、魅力的なロケーションの探し方】についての記事はいかがでしたか?
この記事を最後まで読んでくださった皆さんはきっと「魅力的なロケーション探し」のスキルが急成長していることでしょう!
ここで得たスキルをフル活用し、ぜひあなただけのお気に入りの場所を見つけてみてくださいね。ではまた次の記事で。